W杯に向けて、世界ランキング50位の日本は同30位で格上のフィリピンに敗れ、黒星発進となった。

 第1クオーター(Q)開始直後、田中大貴(26=アルバルク東京)のスリーポイントで先制。しかしそこで流れをつかめず、10-18と引き離された。第2Q、比江島慎(27=シーホース三河)がディフェンスリバウンドから素早く敵陣に走り、9点を挙げる活躍を見せたものの点差は縮まらず。7点差で迎えた第3Q、日本は開始直後から勢いに乗る。司令塔富樫勇樹(24=千葉ジェッツ)が敵陣ゴール下に切り込み、ドリブルでサイドを変えながらフィリピンを翻弄(ほんろう)。パスを受けた張本天傑(25=名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)がスリーポイントを決め、38-37と逆転に成功した。続く馬場雄大(22=アルバルク東京)も富樫からのパスを受けジャンプショットを決めた。しかし相手にボールを奪われるミスも響き、55-59で第3Qを勝ち切れずに終える。第4Qも競り合うも、開いた点差を詰められなかった。

 富樫は「点差があるところからカムバックできたのは成長を感じた。けれど、そこで勝ちきれなかったのがこの試合の1番の敗因」と語った。田中は「これで終わりではない。第3Qよく追いつけたと思う」と唇をかみしめながらも前を向いた。左大腿(だいたい)四頭筋の筋挫傷の影響でBリーグの試合も2週間離れていた中での先発に「動けていたし、できることはやった」と話した。同じく先発したチーム最年少の馬場は「先発になったからには、若さあふれるプレーを期待されていたと思う。もっと積極的な攻撃をしかけていいけばよかった」と悔しがった。

 27日には、アウェーで世界ランク9位でリオデジャネイロ五輪4位の強豪、オーストラリアと対戦する。