日本が悲願の団体優勝を果たした。個人戦成績の合計で争う団体戦は日本が五十嵐カノア(20)の2位など村上舜(21)4位、大原洋人(21)9位で大量2030点を獲得。この日は女子決勝が行われたが、3368点で逃げ切った。2位はオーストラリアの3093点、3位は米国の3000点、4位は南アフリカの2703点だった。

「目標はチームの金メダル」。五十嵐をはじめ、男女6選手が口をそろえた通り「史上最強」と言われた「波乗りジャパン」が悲願を達成した。ワールドゲームズ(世界選手権)での過去の団体最高成績は昨年の5位だが、初メダルが最も輝く金になった。「このメンバーなら、金メダルがとれる」と、女子の川合美乃里(17)は言った。

以前は世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)選手は出場していなかったが、昨年から東京オリンピック(五輪)を見据えて解禁。今大会唯一のCT選手として出場した五十嵐の存在は大きかった。全選手が引っ張られるように好パフォーマンスを連発。村上も日本に初のメダル(4位まで)をもたらすなど、チームの底上げにつながった。

すでにポルトガルで行われる大会のために日本を出発していた五十嵐は歓喜の場にはいられなかったが、すばやくフェイスブックで反応。「つぎはオリンピックで金メダル!」。地元日本での世界一で、日本が2年後の東京五輪に向けて波に乗った。