グランプリ(GP)シリーズに出場している本田真凜(17)の妹紗来(さら、11=京都醍醐ク)が95・80点を記録し、2位に入った。

97・35点で優勝した手嶋里佳(13=名東ク)ら、上位4人の全日本ジュニア選手権(11月23~25日、福岡)への出場が決定。同選手権の選考会となる西日本選手権(11月1~4日、名古屋)を、ジュニアで女優の姉望結(14=大阪・関大中)が通過すれば、紗来と望結の姉妹対決が実現する。

1年前の悔し涙を、紗来がガッツポーズに変えた。連続3回転ジャンプを想定していた冒頭の3回転ルッツは単発。それでも演技中盤のルッツに回転不足判定ながらトーループを付け、シニア顔負けの連続3回転を着氷させた。

「自己ベストに届かなかったのは悔しいけれど、いい感じにまとめることができた」。ピンクの衣装で大きなミスなく「ベビーフェース」を滑りきり、演技直後には「もし(全日本ジュニアに)行けたら、(得点も)満足いく演技でガッツポーズしたい」と誓った。

17年10月21日には、全日本ノービス選手権のノービスB女子(6月30日時点で満9~10歳)で初優勝。初めて同世代の頂点に立ちながら、演技後には涙した。いつも目標とするのは、自分と同じ年齢だった時の真凜の成績。そこに届かなかったのが悔しく、当時10歳の小4は「今までどういう練習をしてきたんだろう…」と落ち込んだ。

「去年の試合前に真凜お姉ちゃんに『ノーミスできたら、ガッツポーズしてね!』って言われていました。(ガッツポーズができる演技で)自分でも、ちょっとは成長できたかなと思います」

今季はノービスA(6月30日時点で11~12歳)1年目。4月生まれの紗来は小5ながら、小6、中1に交じって演技している。得点は8日の近畿選手権で記録した自己ベスト100・74点に届かず、悔しさもにじませながら「来年は金メダルを取りたい」と言い、新しい目標ができた。

米国からはこの日、真凜が今季のGPシリーズ初戦スケートアメリカで、ショートプログラム(SP)4位となった情報も入ってきた。紗来は「早く話したいです!」とニッコリ。メキメキと力をつける11歳を包む緊張感が解け、末っ子らしい素顔が見えた。