【鄭州=三須一紀】木原美悠(15)長崎美柚(17=ともにエリートアカデミー)組が初優勝を飾った。

田志希、梁夏銀組(韓国)に3-0で勝利。日本勢としては4度目の優勝で昨年の伊藤、早田組に続き、連覇を果たした。2週間前に行われた世界ジュニア選手権で2人は同種目で優勝、長崎はシングルスでも優勝し、勢いそのまま今大会も制した。

中高生ペアが圧倒して優勝を果たした。第1ゲームは一時5-8と劣勢も、4連続得点などで12-10と逆転。木原は「緊張を解きほどくために、笑顔を意識してやった」とスマイルを絶やさず、ストレート勝ちした。

準決勝では、世界選手権で伊藤、早田組を倒し優勝した孫穎莎、王曼■(中国)組を撃破するなど、成長著しい2人。14年のグランドファイナルでは伊藤、平野組が当時14歳で同種目を制覇した。木原は「少しでも先輩方に近づけたら」と話す一方で、長崎は「今は先輩方が強いので、太陽と陰で言ったら私たちは陰の方」と独特の表現をした。

五輪についても、その性格が如実に表れた。木原は「2020年は少し難しいと思うけど、2024年のパリ五輪には絶対に出ると思って日々、練習していきたい」と語った。長崎は対照的に「まずは目の前の試合を頑張り、世界選手権に出ること」と冷静に言った。

「一緒に五輪ダブルスに出たいか」と問われても長崎は「ないです」と言い、木原が「ショックです」と苦笑い。現実主義な性格の理由を聞くと長崎は「大きなことを言って実現できなかったら恥ずかしいだけ。まずは目の前に見えるところからやっていきたい」とその真意を語った。

とはいえ2人が東京五輪後の女子卓球界で、伊藤、石川、平野のトップ3に割って入る可能性はある。今後の2人に注目が集まる。

※■は日の下に立