バドミントン日本代表朴柱奉監督(55)が20日、都内で会見を開き、13日に交通事故に巻き込まれた男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(25=NTT東日本)の今後について「(ケガが)大丈夫であれば2月の合宿から参加させるかも」と語った。

所属チームと相談しながらとなるが、状態が良ければ、来月の代表合宿(3日~9日、東京)から招集させる意向。現時点でアジア団体選手権(2月9日開幕)への出場は見送る予定。朴監督も「遠征は3月11日開幕の全英オープンから」と話しており、練習やリハビリを行いながら復帰を目指す。

一方で運転手が亡くなるほどの大きな事故であるため、精神的ダメージから今後の大会への出場を見送る可能性もある。大会のグレードによってはランキング上位選手には出場が義務づけられるが、状況によっては世界ランキングのポイントが維持される「プロテクト」システムがある。今回はケガではなく、交通事故という異例のケース。

日本協会によると「前例がないので、不出場でもポイント維持ができるのか。世界バドミントン連盟にしっかり確認して対応したい」と話した。

◆朴柱奉(パク・ジュボン)1964年12月5日、韓国生まれ。現役時代は男子ダブルスで92年バルセロナ五輪と85、91年世界選手権で金メダルを獲得。混合ダブルスでは96年アトランタ五輪で銀、85、89、91年の世界選手権で金メダルを獲得。01年にBWFの殿堂入りを果たす。コーチとして各国で実績を残し、04年11月に日本代表監督に就任。16年リオデジャネイロ五輪で高橋、松友組が金メダル、19年世界選手権では最多6個のメダルを獲得するなど日本を強豪に育て上げた名伯楽。