東京オリンピック(五輪)とパラリンピックで日本代表選手団が着用する公式スポーツウエアが21日、都内で、お披露目された。

選手村、移動時、表彰式などで身に着けられる。伝統的デザイン技法と、先端の技術と機能が詰まっており、コンセプトは「ジャポニズム」。カラーは「サンライズレッド」で、朝日が昇る力強さがイメージされている。大会のゴールドパートナー(国内最高位スポンサー)であるアシックスが支給している。

真夏の環境でも過ごしやすいように通気性に優れているのも特徴。16年リオデジャネイロ五輪より5倍の通気性があり、速乾性も備える。男子マラソン代表の服部勇馬(26=トヨタ自動車)は「緊張で汗が止まらなかったのですが、すぐに乾いた。速乾性に優れている」と話した。

また環境にも配慮し、衣類を再利用している。アシックスは不要になった衣類を集めるプロジェクトを推進。集まった約4トンの中からポリエステルのみを抽出。そこから作られた糸によって、公式スポーツウエアは作られている。服部は「このウエアには物語がある。関わったすべての人の思いを背負って、東京オリンピックに立ちたい」と決意を新たにした。

トランポリンで東京五輪代表に内定している森ひかる(21=金沢学院大ク)は「Tシャツの生地もすごくさらさら。着心地がいい。短パンも軽くて、涼しい。オリンピックのユニホームを着るのが夢でした。夢を与えられるように頑張りたい」と笑顔。クレー射撃女子トラップで5度目の五輪出場が決まっている中山由起枝(40=日立建機)は「(公式ウエアを着ると)代表選手としてスイッチが入り、モチベーションが上がる。サンライズレッドに色に負けないぐらいの最高の笑顔を表彰台で見せたい」と活躍を誓った。