フィギュアスケート男子で冬季オリンピック(五輪)2連覇の羽生結弦(25=ANA)が25日、日本テレビ系の報道番組「news every.」にリモート収録の形で出演した。

新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない最近の練習状況について、消毒やマスク着用は徹底しているが「何するにしても、これ大丈夫かな、あれ大丈夫かな、ってことが常に脳裏にちらついてて。練習にしっかり集中できない、ってのはありますね」と現状を説明した。

例年6月には決まる新シーズンの出場試合は、いまだ正式発表がなく状況は不透明。国際スケート連盟(ISU)の大会方式発表を待っている。新柄コロナウイルス感染拡大の中で「本当に始まるのかな、始まらないのかな、っていう気持ちもなくはないですし」と揺れる胸中も告白した。

今後のコロナ対策や社会に対して思っていることに関しては、こう答えた。

「医療の最前線で、本当にウイルスと闘っている方々って、すごく大変だなっていうのは常日ごろ感じていて。雇用主の方々、本当に生きるためにどうしたらいいかって思いながら。でも、雇っている方々を何とか養わなきゃいけないっていうことだったりとか。本当に苦しい世の中だと思うんですよね」

「パンデミック、第2波という状況と闘わなきゃいけないのは、たぶん僕たち一般人。ウイルスをまずは自分に感染させない、そこからまた広げない、っていうことをすることこそが、一番の皆さんへの応援じゃないのかな。感染拡大につながるような行動をしないっていう選択をしているだけで、僕たちは、回復した未来に向かって動けてるんだな、という風には思っているので」

最後は23日の「24時間テレビ」と同じ「早く皆さんの前で、思い切って、少しの不安もなく、少しの心配もなく、自由に演技して、自由に声を出して、自由に笑える、自由に泣ける、そんな日がくることを願っています」とのメッセージで締めくくった。【木下淳】