19年ジュニアグランプリ(GP)ファイナル王者の佐藤駿(16=フジ・コーポレーション)が、不完全燃焼の72・04点で発進した。

冒頭、4回転トーループが回りすぎて着氷が難しくなり、連続で予定していた次のジャンプが1回転トーループに。続く大技4回転ルッツもバランスを崩して左手をついた。最後のトリプルアクセル(3回転半)は決めたものの、演技を終えた瞬間、目をつぶって悔しそうな表情を見せた。

「調子は良かったんですけど、力が入り過ぎちゃったかなと思います」と第一声を発し、連続ジャンプが乱れたことには「いつも通り跳べるかなと思ったんですけど、6分間練習から回り過ぎていたので、そのまま出てしまった」と振り返った。

10月上旬の関東選手権から股関節を痛めており「ここに来るまで、痛くて練習ができなかったこともあった。でも(大阪入りして)公式練習では良くなったので跳べるかなと思っていたんですけど、それが出てしまった」と話した。

負傷の影響については「4回転の数を練習で跳べなかった」としながらも、翌28日のフリーへ「自分のマックスが出せるように頑張りたいと思います」と切り替えた。【木下淳】