世界45位の錦織圭(31=日清食品)が、約2年半ぶりのトップ10からの金星を逃した。

先週のマドリードオープン優勝で、同大会2回戦で敗れた同6位のA・ズベレフ(ドイツ)に最終セット4-1とリードしながら、6-4、3-6、4-6のフルセットで敗れた。「前回よりはチャンスがあった。勝ちにもう少しだった」。

2年半ぶりの勝利に、残り2ゲームだった。昨年9月に右ひじのけがから復帰。トップ10との対戦は6度目だったが、惜しくも最大のチャンスを逃した。第2セット3-1、最終セット4-1とリードしながら、その2つのリードを守ることはできなかった。

最終セットにリードをした後は、久々の勝利を意識したのか、守りに入った。自分からミスをするのを減らし、クロス中心の組み立てになったため、リスクを取って攻めてくる相手に、先に展開された。「相手の方がリスクを取って攻めてきたのが入ってきた」。

もし勝てば、18年11月のツアーファイナル総当たり戦で、当時3位のフェデラー(スイス)を破って以来のトップ10からの勝ち星だった。2回戦で、対戦予定だったカレニョブスタ(スペイン)が棄権。休養十分で挑んだこの日だっただけに、惜しい敗戦だった。

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