世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、フェデラー(スイス)、ナダル(スペイン)と並ぶ男子歴代最多の4大大会20度目の優勝を達成。加えて、男子歴代3人目の年間4大大会全制覇に王手をかけた。イタリア選手初の大会優勝に挑んだ世界9位のマテオ・ベレッティーニ(イタリア)に6-7、6-4、6-4、6-3の4セットで勝ち、男子では69年レーバー(オーストラリア)以来52年ぶりに、全豪から4大大会3大会連続優勝を飾った。

マッチポイントで、ベレッティーニのバックの逆回転球がネットすると、ジョコビッチは、そのまま天を仰ぎ、あおむけに倒れた。感謝の気持ちを込めて、コートの芝を口に含んだ。テニスの“聖地”では、恒例となったジョコビッチのパフォーマンスだ。

ジョコビッチは「ウィンブルドンで優勝するのは特別なこと。いつも夢だった」。20度の4大大会優勝には「誰もまだ止まらない。今、ここにいられるのはナダル、フェデラーのおかげ」と感謝した。そして、年間4大大会全制覇に向け「もちろん、挑戦する」。

ジョコビッチは、第1セット5-3リードからタイブレークに持ち込まれ、逆転された。自身初の4大大会決勝に進んだ相手のパワーに、セット奪取を意識して、やや守りに回った。

しかし、安定性では、完全にジョコビッチが上回る。大事なポイントでは、相手を振り回し、ミスを誘った。攻められても鉄壁の守備で粘り、攻守を逆転するプレーで、最後は貫禄勝ちだ。

4大大会初優勝は08年全豪。そこから14年をかけて20個のタイトルを積み上げ、フェデラー、ナダルに追いついた。今年の全豪、全仏、ウィンブルドンを制した。38年バッジ(米国)、62、69年レーバーに続く史上3人目の年間4大大会全制覇に、残すのは全米だけだ。

そして、全米前に、24日に開幕する東京オリンピックがある。五輪と4大大会すべてを年間で制するゴールデンスラムは、男女合わせて、歴代で88年のグラフ(旧西ドイツ)ただ1人だけ。「無観客なら(出場を)考えたい」と話していた東京五輪だが、男子歴代史上初の快挙に挑むため、欠場は考えにくい。

◆ウィンブルドン男女シングルス決勝の録画放送はWOWOWライブで16日正午、午後1時半から放送予定。WOWOWオンデマンドでも同時配信される。