来年1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝、10区間217・1キロ)の区間エントリーが29日、決まった。東京五輪男子3000メートル障害で7位入賞した順大のエース、三浦龍司(2年)は「ジョーカー」として補欠登録。前回1区で10位と失速したリベンジの舞台だけに、当日変更で花の2区(23・1キロ)への投入が予想される。駒大の田沢廉(3年)や東京国際大のイェゴン・ヴィンセント(3年)ら各校のエースがそろう最大激戦区に、注目のオリンピアンが真っ向勝負を仕掛ける。
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三浦にとって22年のスタートを切る箱根は再チャレンジの場となる。五輪の舞台で実績を残した今も、前回1区で10位に終わった悔しさを忘れていない。「リベンジではなく、再チャレンジする」と誓っている。
前回は事前にケガをしたことで追い込み練習が満足にできず、例年と比べて超スローペースとなった展開への焦りもあった。「当時は自信がなく、自分から仕掛けても勝てないと思っていた」。消極的なレースぶりを反省。「正直、自分が1区に再チャレンジしたいという気持ちがある」と語っていた。だが、今回は1区でなく、最激戦区2区への投入が予想される。
上位入賞を狙う順大は、往路で主導権を握る展開が不可欠となる。発表された区間エントリーでは1区に平(3年)、3区に伊予田(3年)、4区に石井(2年)と11月の全日本と同じ並び。5区の山登りには、11月の箱根を舞台にした「激坂王」で8位に入賞した1年の神谷を配置した。2区には補欠登録された三浦か、もう1人のエース野村(3年)のどちらかとなるが、20年ぶりの3位となった全日本では2区・三浦が区間賞の快走ではずみをつけただけに、今回もその流れを踏襲しそうだ。
現役の箱根ランナーが五輪のトラック種目で入賞したのは、1936年ベルリン大会男子5000メートルと1万メートルで4位に入った中大・村社(むらこそ)講平以来、85年ぶりの偉業だった。世界を相手に入賞した経験は大きい。「一番変わったのは大会に向けてのメンタル面。大きな余裕を持って戦うことができるようになりました」。小柄ながらバネの利いた軽やかな走りが持ち味。スピード、持久力がメインの3000メートル障害と違い、20キロのロードではスタミナが求められる。そこは箱根を見据え、練習で距離を踏み不安を解消してきた。「20キロに合わせて足作りを強化している。残りの期間に合わせていけば、区間賞も狙える」。トラックと長いロードともに走れる稀有(けう)な選手だ。
「身内が驚くような走りができれば、他大学の選手たちにも脅威になる。駅伝で自分の殻を破りたい気持ちがある」。田沢やヴィンセントら各校のエースランナーが集まろうとひるむことはない。【平山連】
◆21年の箱根駅伝2区 東京国際大のヴィンセントが1時間5分49秒の区間新で走り、法大と45秒差の14位から歴代5位の14人抜きでトップに躍り出た。駒大田沢はヴィセントと2秒差の15位でタスキを受けて7人抜いたが、タイムはヴィンセントより1分38秒遅く区間7位だった。区間順位はケニア勢の国士舘大ヴィンセントが2位、拓大ラジニが5位、創価大ムルワが6位。日本勢は日体大池田が3位、東洋大松山が4位だった。
◆順大・三浦飛躍の2021年 6月下旬の日本選手権で、男子3000メートル障害で自らの日本記録を更新する8分15秒99で優勝し、東京五輪切符を獲得。8月の東京五輪では、予選で8分9秒92の日本記録をマークし、同種目49年ぶりの決勝進出を果たす。さらに決勝で8分16秒90の記録で7位となり、同種目史上初めての入賞となった。9月の日本インカレも敵なしで2連覇を達成。10月の出雲駅伝は負傷欠場したが、11月の全日本大学駅伝では2区(11・1キロ)で31分30秒の区間賞を獲得し、順大の20年ぶり3位に貢献した。
◆三浦龍司(みうら・りゅうじ)2002年(平14)2月11日、島根県浜田市出身。浜田東中-京都・洛南高。男子3000メートル障害では、洛南3年時の高校総体近畿大会で30年ぶりの高校記録更新となる8分39秒49をマーク。20年春、順大に入学。20年の箱根駅伝予選会でハーフマラソン1時間1分41秒のU20日本最高記録をマークし、日本人トップ。今夏の東京五輪では8分16秒90の記録で7位入賞し、9月のインカレでも8分32秒47で2連覇を達成。自己ベストは5000メートル13分26秒78、1万メートル28分32秒28。168センチ、57キロ。


