来季の3部降格が確実になったNTTドコモレッドハリケーンズ大阪が、涙の“初勝利”を挙げた。

NTTによるチーム再編が発表になってから初めての試合だった。

前半を7-10の3点ビハインドで折り返すと、後半5分に南アフリカ出身NO8タイラー・ポール(27)のこの日2本目のトライで勝ち越し。終了間際まで拮抗(きっこう)した試合は、最後に大阪が逃げ切った。

ノーサイドの笛が響くと、数人の選手が感極まって男泣き。先の見えない苦しいチーム状況の中でも、選手は必死に勝利を目指して戦った。

相手チームに新型コロナウイルスの陽性者が出て不戦勝した2試合をのぞき、行われた試合では今季初白星で10位に浮上。アッカーマンヘッドコーチ(HC)は会見でこう語った。

「我々には感動を与える使命がある。将来への不安はありますが、そこにプレッシャーをかけてもうまくはいかない。我々はチームとして前に進んでいく。どう(シーズンが)終わろうが、どういう足跡を残せるか。一瞬、一瞬を大切にしている」

NTTは16日に、同じ1部に在籍するNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(浦安)との再編を発表。プロ契約選手らを含むチームの主要機能を浦安に集約させ、大阪は社員選手を中心にする方針で、今月中にも3部降格が正式に決まる。

今後、勝ち星を積み重ねても、大阪の選手たちは入れ替え戦すら戦えない。

モチベーションが難しい中での意地の勝利だった。

試合後の会見の前に、大阪の下沖正博GMは「(来季は)参加デビジョンでの優勝を目標に頑張っていきます。ファンのみなさんに感動を与えられるよう最善の努力をしていく」などと短く話したが、報道陣からの質問には応じなかった。