日本記録保持者の水沼尚輝(26=新潟医療福祉大職員)が51秒35の2位で派遣標準記録を突破し、世界選手権代表に内定した。
昨年、五輪を含めた世界大会で、同種目では日本勢初の表彰台となる銀メダルを手にした舞台に帰還する。
「今回は難しいのかなっていうのは心の中で思ってはいたんですけど。もしかしたら、ミラクルが起こるんじゃないかなって、いい意味で自分に期待をしてたので。なんとか2番に入ることができて、神は僕のことを見捨てなかったんだなっていうのをすごく感じています」。
昨年10月に腰痛を発症してスランプに陥った。元に戻すのではなく、さらなる進化を求め、1カ月前に思い切ってフォーム改造に着手してきた。ただ、それは道半ば。淡い期待より、諦念が強かった。
「満足のいく泳ぎではなかったんですけれども、こういう大きい舞台で、ちゃんと51秒前半出すってのが、僕の中では結構久々になってくる。タイムを素直に喜びたい」。
勝負強さを際立たせた。
水面に入水していた手を、少し低い位置に変えたフォームは、まだ試行段階。
「自分のベストパフォーマンスを出した時の泳ぎに戻すのか、はたまた別のフォームに変えていくのか」。50秒台前半を目指すのであれば、大きな力強いストロークが必須だと痛感している。コーチと相談しながら、今後の方針を決めていく。
この日は、隣コースで泳いだ同学年の松元克央(ミツウロコ)が50秒96で優勝し、今大会3冠とした。「同期のカツオ(松元)が51秒切って戦ってくれた。切磋琢磨(せっさたくま)して、世界のトップの立ちたい気持ちが強くなりました」と発奮材料は十分。「カツオに負けないように。50秒台でまた泳げるように」。今度は「ミラクル」ではなく、実力で頂点に立つ。


