「母の日」の14日、ラグビーのリーグワンは東京・秩父宮ラグビー場で準決勝が行われる。初優勝を狙う2位東京ベイ(旧クボタ)は3位東京SG(旧サントリー)との大一番。15年W杯日本代表の先発CTB立川理道主将(33)は、奈良・天理高時代から、母みどりさんへの感謝を込めて、試合時に左手首に緑のテープを3本巻いてきた。母思いの大黒柱がチームを初の決勝に導く。
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立川にとって、母の日は決して「特別」ではない。全国準優勝を飾った天理大時代、南アフリカから歴史的金星を挙げた15年W杯イングランド大会、直近の東京ベイでのリーグ戦…。いつも、その左手首には緑のテープを3本巻いてきた。
きっかけは奈良・天理高時代だった。ある日、1学年上の兄直道(現江東)が緑のテープを巻いているのを見かけた。「何で巻いてるん?」と尋ねると、「(母の名前が)みどりやから」と返された。当時を思い返し「『いいね』って感じで、まねしました」と照れ笑いを浮かべた。
4兄弟の末っ子。3人の兄の背中を追って4歳でラグビーを始め、いつも大量の洗濯物を洗う母の姿を見てきた。「人様に迷惑をかけるのだけはアカン」。そんな母の言葉と、面倒見のいい兄に導かれ、高校、大学、東京ベイ、日本代表で主将を務めた。
世代屈指の司令塔として、12年にクボタ(現東京ベイ)に入団した。当時は2部相当のトップイーストリーグに所属していたが、兄の直道が在籍。奈良から飛び出したのは、「兄と別々より、親も一緒に応援できた方がいいな、と思ったのも一因」と笑う。
リーグワン初年度の昨季は過去最高3位。主将7季目の立川には「ベテラン、若手、外国人選手とバランスがいい。優勝のチャンス。新しい歴史を作れると思っている」と手応えがある。決勝進出となれば、母みどりさんも現地観戦を検討中。家族思いの33歳は「母もそうですし、自分の妻も娘がいるので母。しっかり勝って、いい母の日にしてあげたい」と気合を入れ直した。【松本航】
◆立川理道(たてかわ・はるみち)1989年(平元)12月2日、奈良・天理市生まれ。兄の影響で4歳から「やまのべラグビー教室」で競技を始める。天理高では3年連続で花園に出場し、天理大4年時に全国大学選手権準優勝。クボタへ入団した12年に日本代表初キャップ。15年W杯に出場するなど通算56キャップ。スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」でも主将を経験。今季の東京SG戦はともにフル出場で2連勝。180センチ、93キロ。


