ボクシングの少年男子ウエルター級決勝で川村萌斗(新潟・開志学園3年)が木場海星(愛知・名古屋工学院専門学校3年)を5-0の判定で破り、全国高校選抜、全国高校総体に続いて今季の高校タイトル3冠を獲得した。年間3冠は新潟県勢では5人目。川村は国体2連覇で、自身高校通算5度目の全国制覇になった。得意の左ストレートを常時、ヒットさせての快勝。国内無敵を証明し、アジアユース選手権(22~11月3日、カザフスタン)に向かう。

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ガッツポーズは軽く右拳を握っただけで、うれし涙もない。判定勝ちのコール直後、川村は笑みを浮かべて頭を下げると、赤コーナーに戻った。「優勝した時のコーナーは全部が赤。勝ててホッとした」。そんな“ジンクス”は関係なしに実力をみせつけた。

フットワークで揺さぶり、時折、足を止めて相手の前進を誘ってからのワンツー。中間距離になると間合いを取って左ストレートを放つ。「無理に倒すより、ポイントを狙った」という余裕の試合運びに5人のジャッジのうち4人が30-27とフルマークをつけた。

1回戦、準々決勝はRSC勝ちで、準決勝、決勝はともに5-0の判定。昨年は全国選抜と国体を制しており、これで手にした全国タイトルは5。セコンドについた県少年の部の小林将也監督(29)は「インターバルで距離の取り方を話しあった。試合の合間に会話ができる選手はいない」。監督を驚かせるほど冷静だった。

高校では国内無敵。新潟・興農館高時代に3冠を獲得した開志学園の仁多見史隆監督(48)は言う。「当時の私が川村と戦ったら、かわされていた。勝てないと思う」。師匠を超え、22日から自身初の国際大会のアジアユースに挑む。「胸を張ってアジアに行ける」。川村は未知のステージを楽しみにしていた。【斎藤慎一郎】

○…NGT48の真下華穂(23)が川村を祝福した。日刊スポーツ新潟版で連載中のコラム「まっしーのスタンドからおじゃましも」で7月に川村を取材し、マスボクシングも体験した。NGT48の劇場公演前に快挙を知ると、「ここに来るまでどれだけ努力して、プレッシャーに打ち勝ってきたかと思うと本当に尊敬します。おめでとうございます」と話した

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◆新潟県勢の高校年間3冠 92年ライトウエルター級・仁多見史隆(興農館)を皮切りに、96年のフライ級・鶴木優(新潟向陽)、08年のライト級・戸田健樹(巻総合)、17年のミドル級・近藤陸(開志学園)の4人で、川村が5人目。川村の高校通算5度全国優勝は96、97年に4度の鶴木を抜き、新潟県勢史上最多のタイトル獲得数。