今季日本勢で唯一、W杯優勝を果たしている伊藤有希(29=土屋ホーム)が合計230・1点で優勝し、今季2勝目をマークした。通算9勝目で、大倉山ジャンプ競技場での優勝は自身初だった。
1回目で124・5メートルを飛び、今季初の首位ターン。2回目では129・5メートルを飛び、着地直後に勝利を確信しガッツポーズを見せた。17年1月14日に札幌市の宮の森ジャンプ競技場でW杯優勝を果たしたことがあった。2回目の前に7年前の同じ日に優勝していた事実を知らされ、「プレッシャーがかかったんですけど、そういう日にまた勝ててうれしい」と笑みをこぼした。
優勝を狙って勝ち切るという今季の目標を達成した。「(高梨)沙羅ちゃんも(小林)陵侑君も完全に狙って勝ちにいっている。自分は今まで狙って勝てたことがなかった」。地元開催の札幌大会では初めて優勝のみに狙いを定めた。「自分に負荷をかけて勝てるのかっていうところに挑戦したかった。1つのステップになったのかなと思います」と振り返った。
優勝を意識したことで独特な緊張感が生まれた。飛躍前の控室では、無意識にあくびが出ていた。「30秒に1回くらいあくびが出ていた。多分緊張しているなと思いました」。そんな状況も楽しんだ精神状態が大飛躍につながった。「緊張しているのに気付かなかったらまずかったと思う」。重圧をはねのけて勝ち取った栄冠を弾みにして、さらなる高みへ羽ばたくつもりだ。【石井翔太】


