地元のために! 能登半島地震で甚大な被害を受けた日本航空石川がトライを許したのは1本のみの快勝で初日から被災地に白星を届けた。

早速、前半3分にCTBマプァエ・ウィリアム(1年)が先制トライ。直後に3点を返されるも前半で一挙35得点を入れた。後半も相手の初トライ直後にトライを返すなど、前後半合わせて計11トライ73得点で大勝した。

県外出身の選手も多く、留学生もいるが、全員が「輪島のために、石川のために」との思いでプレー。試合前のミーティングでも共有された。先発メンバーで唯一、石川県の中学から入学した主将のCTB上野魁心(かいしん=3年)は「被災した人たちや、やりたいことができない人たちの分まで戦おうと話していた。そういう試合を表現できたのでよかった」と喜んだ。

今年1月1日の地震後、2月から岐阜県内にある中部大の施設で全体練習をスタート。3月には山梨県内の系列校で活動して、埼玉県内の東洋大の施設でも調整した。4月からは東京・青梅市で暮らし、5月からは他の生徒たちとともに授業なども受け、活動している。「大変なことは多かったが、その分チームの団結力が例年以上に上がった」と振り返った。

1度目の大きな地震が起きてから、ちょうど1年後の元日に試合が行われる3回戦進出が直近の目標だ。佐賀で行われた国民スポーツ大会では1回戦敗退。「このままでは1月1日を花園で迎えられない、という危機感があったのでこういう試合ができた」と手応えを明かした。

30日の2回戦はBシードの国学院久我山(東京第2)と対戦。大会前に試合を行って、敗れている。「集中力が切れることをなくして、しっかり組織ディフェンスをやっていきたい」と力を込めた。【塚本光】