昨夏のパリ五輪3冠の岡慎之助(21=徳洲会)が、2連覇を飾り、初の世界選手権(10月・ジャカルタ)出場を決めた。4月の全日本選手権の得点を半分にした持ち点と、首位だった1回目を合わせて252・109点。全日本5連覇の橋本大輝(日本生命/セントラルスポーツ)を0・200点差でかわし、新旧五輪王者対決を制した。準優勝の橋本は、5大会連続の代表入りを決めた。

   ◇   ◇   ◇

2位の橋本との差を2・100点に広げて迎えた最終種目の鉄棒。序盤でまさかの落下をした岡だったが、動揺はなかった。技の難度を下げることも考えたが、「やってきたことを守りに入らずに出し切ることが大切。攻めた演技で最後まで行こうと思った」と覚悟を決めた。仕切り直しでG難度の「リューキン」(伸身トカチェフ1回ひねり)を決め、0・200点差で逃げ切りに成功。2連覇で初の世界選手権の切符を獲得し「まさかの落下でモヤモヤしているけど、連覇や世界選手権の代表はうれしい」と胸をなで下ろした。

新旧五輪王者による一騎打ちを制したが、課題も出た。「今の演技構成のままだと勝っていけない」と、完成度を重視した従来のスタイルの限界を痛感。今後はパリ五輪で金を獲得した鉄棒にG難度の離れ技「カッシーナ」を投入するほか、3種目でDスコア(演技価値点)を上げる構想で「今の演技構成をいつでもできる状態にして、新しい技をどんどん入れていきたい」と前を見据えた。

初の世界選手権は10月に行われる。中国の張博恒らが立ちはだかるが、「橋本選手に勝てば勝てると思っているので、2人を超してメダルを取りたい」。21歳が、世界のトップを走り続ける。【勝部晃多】