柔道男子66キロ級で21年東京、24年パリ五輪(オリンピック)2連覇の阿部一二三(28)と、女子52キロ級で東京大会金メダルの詩(25=ともにパーク24)兄妹が「米国3カ年キャンプ」を敢行した。史上唯一きょうだい同日Vの再現を狙う28年ロサンゼルス五輪へ。同じ地、同じ夏、米カリフォルニア合宿を3年連続で行う計画の第1弾。「この場所で『2人で』優勝したい」と決意を新たにした瞬間に、日刊スポーツが独占密着した現地リポート〈後編〉をお届けする。【取材・構成=飯岡大暉】
(4)初のロサンゼルス 到着は7月20日だった。米国本土自体、初上陸の詩は「時差がすごくきつい。日中に眠くなったり、夜に起きたり」と身をもって知った。連日の練習開始時間に設定した午前9時は、日本では日が変わった午前1時になる。欧州に比べて適応に時間がかかる中で「3年前から時差を知り、体の変化も知る機会は大きい」と異例の時機の狙いを明かした。
一二三は13年にマイアミで世界カデ選手権、翌14年にフォートローダーデールで行われた世界ジュニア選手権で、米国を経験。ともに準優勝だったが、飛躍のきっかけになった大会の記憶が強く「当時は元気、若さで乗り越えられたので時差は気にしていなかった。ロスに来るのは初めてだけど、今回は意識的に3年前から時差対策をしたことで気持ちが違ってくるし、高めていける」と3度目を目指す五輪へ思いを強めた。


