11月15日開幕のデフリンピック東京大会まで50日となった26日、都内で「東京2025世界陸上&東京2025デフリンピック展」のセレモニーイベントが開催された。日本選手団旗手を務めるデフサッカー男子主将の松元卓巳(36=あいおいニッセイ同和損保)と、21日閉幕の陸上世界選手権東京大会で男子110メートル障害5位入賞の村竹ラシッド(23=JAL)がトークイベントに登壇。自国での大舞台を心待ちにした。
生まれつき両耳が聞こえない「先天性両混合性難聴」を持ちながら4大会連続代表入りした松元は「スピード感や激しい動きは健常者のサッカーと全く同じ競技性。ぜひそこを見てほしい。コミュニケーションで難しい面があるが、どのように試合へ向かっていくのかを見ていただけたら楽しいのでは」と見どころを紹介。試合中は手話やアイコンタクトでチームメートと連携を図るといい「デフサッカーは信頼のスポーツ」と魅力を説いた。
「公益財団法人日本財団パラスポーツサポートセンター」が全国の20~69歳を対象に実施した調査によれば、国内でのデフリンピックの認知度は38・4%。21年の調査からは22・1ポイント増加しているが、松元は当事者の立場から「オリンピックやパラリンピックよりも認知度が低い。選手たちは、まだまだ注目度が低いと感じている」と指摘する。23年W杯で銀メダルを獲得しており、今大会の目標は悲願の金メダル。「世界一を取れるように頑張るので、皆さんの力を貸してほしい」と呼びかけた。
陸上世界選手権で活躍した村竹は「世界陸上に負けないくらい注目してもらえたらうれしい。僕はスポーツを見るのが好き。時間が許す限りは見てみたい。世界陸上だけでなく、デフリンピックも盛り上げてもらえたら」とアピール。自身はレース前の“アニメポーズ”が反響を呼んでいることもあり、この日は松元に対して、人気アニメ「イナズマイレブン」の主人公・円堂守の必殺技「ゴッドハンド」を勧める場面もあった。「サッカーファンは知っている方も多いと思う」と2人でポーズを決めると、会場からは和やかな笑いが起きていた。
デフリンピックは、国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)主催の聴覚障害者による国際スポーツ大会。五輪やパラリンピックと同じように、4年に1度開催される。第1回大会は1924年(大13)にパリで開かれた歴史があり、今年は100周年の節目の大会となる。【藤塚大輔】


