ラグビー日本代表(世界ランク12位)のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、66)が20日、都内の日本協会で会見し、約1年後に迫った27年W杯オーストラリア大会(10月1日開幕)へ向けた現在地を語った。
19日の「アサヒスーパードライ パシフィック・ネーションズカップ(PNC)2026」決勝では、同9位のフィジーを20-15で破り、19年以来7年ぶりの優勝。フィジーの3連覇を阻み、3年連続で顔を合わせた決勝で初めて勝利した。
今夏はイタリア、フィジーと上位国から白星を挙げた。紙森陽太、江良颯、為房慶次朗、ワーナー・ディアンズ、タイラー・ポール、ファカタヴァ・アマトらを欠きながら結果を残し、「選手層を厚くできた。ポジション争いが激しくなっていることも非常にポジティブ」と評価した。リーダーとして最も成長した選手には、PNCの大会最優秀選手に選ばれたSH斎藤直人を挙げた。「トゥールーズから戻り、違う視点で物事を見られる。リーチが不在の中でキャプテンを担い、素晴らしい仕事をしてくれた」と称賛した。
若手では、21歳のSO伊藤龍之介について「世界の10番と肩を並べられるぐらい優秀」と高く評価。決勝で先発した大学生プロップ大塚壮二郎にも「世界の強豪と互角にスクラムを組める」と期待し、今後1、2カ月で育成を加速させていく方針を示した。
チームの骨格が固まりつつある一方で、新戦力にも門戸を開く。「新しい選手が入る隙がないわけではない。1、2枠ぐらいはまだ余白がある。いい選手がいれば、どんどん試していきたい」と説明。最大の補強ポイントにはWTBを挙げ、「トライゲッターとして得点できるWTBが必要。大学生でも、走力があってトライを取れる選手を発掘したい」と求めた。負傷で不参加だった石田吉平を軸としながら、植田和磨の成長やイノケ・ブルアの決勝での働きを評価。長田智希も復帰したが、「本当にスピードがあって足の速い選手」を引き続き探していく。
攻撃面では、今季就任したグレン・ジャクソン・コーチの下で選択肢が増えたと手応えを口に。一方、敵陣22メートル内から得点につなげる精度については「トップ8との差がかなりある。まだまだ改善が必要」と課題を明確にした。手応えと課題を携え、W杯まで残された約1年の強化へ踏み出す。【勝部晃多】


