昨年の日本選手権覇者の長谷川瑞穂(15=S高)が、金メダルを獲得した。94・03点をマーク。同種目では2018年ジャカルタの四十住さくら、23年杭州の草木ひなのに続く日本勢3連覇を達成した。
目標の一つにしていた国内開催のアジア大会で頂点を極め、「今回は日本主催で、元々昔から結構アジア大会に出てみたいっていう気持ちがあったので、出られてとってもうれしかった。とっても楽しく、今できることはできた」と満面の笑みを浮かべた。
決勝は、45秒間のランを3回ずつ行い、ベストスコアの上位5選手が、最終4回目の試技「ゴールデンラン」に進む。最終試技を終えた段階での最高得点で争われた。
長谷川は1回目に88・83点で首位に立つと、2回目には出場選手唯一の90点台をマークし、首位で最終試技に進出していた。
しかし、4回目は「疲れたー」と笑う。
「逆に一番緊張していました。すごく絶対にやりたい気持ち、『なんかもう疲れたー』という気持ちがまざっちゃって。変な方向にに緊張してしまいました」。
それでも、ランを終えた後は手でハートマークをつくり、キュートな表情を見せた。
山梨県出身の長谷川がスケートボードを始めたのは幼少期という。「お母さんがスノーボードをやっていて横乗りの練習をさせたくて最初にやらせてくれたのがきっかけ」。3歳ぐらいから母親に抱っこされて雪山を滑り降りた記憶もある。よりスケートボードの世界にのめり込んだのは、初実施となった21年東京五輪だった。当時の代表で今回、アジア大会銅メダルとなった岡本碧優のエネルギーあふれるランに心を奪われた。「全部が記憶に残っていて忘れられない選手」と隣に座る岡本の目を潤ませた。
今春に中学を卒業した長谷川は、6月の28年ロサンゼルス五輪予選第1戦のWSTワールドカップ・ローマ大会で優勝。期待の新星として注目を集める。
現在は通信制の高校に通い、競技との両立にも励む。「結構楽しいなって思っています。そして勉強が楽なので」と冗談も口にする。
でも、好きな科目は「古文」と答える。
「なんかもう雰囲気とかが結構好き。『かっこいいなー』ってというのと、「ふわーっ」とした感じがいい」と話すが、競技へのインスピレーションは「特にない」と笑って言う。
国際オリンピック委員会(IOC)によると、6月8日時点で世界ランキングでは1位につけている。
日本国内でも競争が激しいとされる中でも、長谷川にあるのは心からスケボーを楽しみたいという気持ち。「このまま上位をキープして、日本の中でももっと上位をキープし続けたいな」。
会見では28年ロサンゼルス五輪の景色はすでに「見えています」とも語った15歳。
「近い将来にあると思っている。そこに向けて頑張っていきたい」。
10代の夢は無限大だ。【泉光太郎】


