【モナコ20日=松本航】ラグビーW杯フランス大会に臨んでいる日本代表(世界ランク14位)に追加招集されたFB山中亮平(35=コベルコ神戸スティーラーズ)が始動した。
28日(日本時間29日)にトゥールーズで戦うサモア(同11位)との第3戦へ、チーム練習が再開。ジムで率先して声を出し、バイクをこいで汗を流した。
8月の落選後に気分転換で銀に染め、金色に変色してきた“オオカミヘア”をかきあげて「呼ばれたからには貢献したい。(W杯が)集大成、ラストとかではなく、自分のベストを出す」と誓った。
救世主への期待は大きい。
12-34で敗れた17日イングランド戦で、先発FBマシレワ(花園近鉄ライナーズ)が負傷交代。英国の選抜チーム「バーバリアンズ」で3試合に出場していた山中は、翌18日朝に招集の連絡を受けて合流した。
時差の影響はなく「チームの雰囲気も良い。与えられた役割をしたい」とエンジン全開だ。
6月で35歳になった。
日本一に輝いた大阪・東海大仰星高(現東海大大阪仰星)の同期では、15年W杯代表の木津武士らが引退。同学年のサッカー部だった16年リオデジャネイロ五輪代表の藤春広輝(ガンバ大阪)は「みんな引退していく。山ちゃんが頑張っているから、僕も頑張っている」と明かす。
高校3年間は同じクラスで同じ左利き。山中は頻繁にスパイクを替える藤春に「1つ前のものをくれよ」とねだり、10足以上を譲り受けてキックを磨いた。親しみがある男の諦めない姿は、周囲を勇気づけている。
1勝1敗で迎えるサモア戦。SNSでファンの期待も知り「『こんなに応援してもらえているんだ』と気付いた。チームは落ち込んでいるというより、切り替えられている。コミットしたい」とうなずいた。
左足ロングキックで仲間を前に出す準備は、できている。
○…日本は2日間の休日を経て練習を再開した。21日にベースキャンプ地のトゥールーズに戻り、サモア戦の本格的な準備に入る。イングランド戦ではラインアウト12本のうち4本を失敗。登録メンバーから外れたフッカー堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)は「1人でも自分のパフォーマンスができなかったら、ああいう結果になる。チームとして自信はなくしていないので、100%取れるように頑張っていきたい」とFWの思いを代弁した。




