ついにロシアがやってきた。

個人戦での表彰台独占に注目が集まるROC(ロシア・オリンピック委員会)の代表3人が、初練習から男子並みのパフォーマンスを披露した。

シニア1年目でショートプログラム(SP)、フリー、合計の世界最高得点を記録したカミラ・ワリエワ(15)は、同組の6人で最初に曲をかけた通しの順番が回ってきた。まだ練習時間35分の序盤だったが、フリー「ボレロ」をかけて、いきなり4回転サルコーを着氷。両手を挙げてのトリプルアクセル(3回転半)、4回転トーループ2本と実力通りの演技を見せた。

昨季世界女王のアンナ・シェルバコワ(17)はフリー曲をかけての通しで、冒頭に4回転ルッツを成功。4回転フリップは転倒となったが、演技後半にルッツ-ループの連続3回転を組み込むなど、ポテンシャルの高さを示した。

昨季世界選手権3位のアレクサンドラ・トルソワ(17)は、4回転4種5本の超高難度構成に挑戦。冒頭で4回転フリップ、基礎点が1・1倍となる演技後半に4回転ルッツ-3回転トーループを着氷させた。サルコー、2本目のルッツは転倒。トーループは2回転となったが、元世界ジュニア女王もエンジンがかかっている。

練習は18年平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(19)がスタンドで見守り、手を振り合うシーンもあった。取材エリアはそれぞれがぬいぐるみを抱いて笑顔で通り過ぎ、まずは団体戦(4日開始、女子SPは6日)を見据えて、調子を上げていく。【松本航】