18年平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が3位発進した。

銅メダルを獲得した団体戦で記録した自己ベストを上回る105・90点。首位のチェン(米国)とは8・07点、4位の車俊煥(チャ・ジュンファン、韓国)とは6・39点差となった。

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演技後の宇野の主な一問一答は以下の通り。

-得点が出て驚いていた

「やっぱり選手からすると『失敗』っていうのが1つ(4回転-3回転の連続トーループで氷に手をつく)あったじゃないですか。やはりGOE(出来栄え点)の大切さは、点数を見ると感じますね。(4回転)フリップと(3回転)アクセルがすごく団体戦よりいいジャンプだったので、総合して団体戦(105・46点)と同じぐらいの点数が出た。4回転3回転が手をつきましたけれど、それ以上に補う加点があったということだと思います」

-GOEをつけるためにやってきたことは

「ジャンプを下りた後に毎回、同じステップをしていたんですが、ちょっとアレンジをしていました。4回転3回転の後にそのままイーグルに入るとか、練習してきていたけれど、今回出たフリップとアクセルは、着氷の後というより、ジャンプそのものが、自分の中で割といいジャンプが出ていた。それでGOEがたくさんもらえたのかなと思います。GOE(向上)はまだやり始めたばかりで、全然、自分が思い描いているところに届いていない。今後も踏まえ、今大会もそれを意識しつつ、頑張っていきたいと思います」

-ランビエル・コーチからは、どんな話が

「『4回転3回転で手をついたけれど、あれは4回転2回転で成功するよりも価値あるジャンプだったよ』と言ってもらいました。英語なので勝手な解釈ですけれど、練習はほとんど4回転3回転しかしていない。今、僕に必要なのは練習ではなく、試合で4回転3回転をやること。そして失敗しながらも、試合の中で4回転3回転を跳ぶ癖をつける。それが今、僕に必要なことなのかなとは感じています」

-得点が出るまでの気持ちは

「『102(点)ぐらいかな』とは思っていました。『やっちゃったな』っていうよりも、練習通りの感じで、試合に挑むことはできた。そんなに『やってしまった』という感じではなかったです」

-この得点を踏まえて、10日のフリーへ

「フリーではこのショートプログラムよりも全然、難しい構成が待っている。練習から毎回、ノーミスできているような内容ではない。高望みはそこまでしていないです。僕が求めているのは練習につながる試合、そして練習は試合につながる練習を求めています」