男子でメダル候補に挙げられながら、新型コロナウイルスの陽性反応で個人戦出場がかなわなかったビンセント・ジョウ(21=米国)が、エキシビションの幕開けを飾った。

全選手の最初の登場で「サイン・オブ・ザ・タイムズ」を演じ、トリプルアクセル(3回転半)や3回転ルッツを組み込みながら、全身を使って表現した。演技後は観客の温かい拍手に包まれた。

米国の団体戦銀メダルに貢献したジョウだが、その直後にコロナ陽性となり、個人戦を棄権。16日から練習を再開し「ガーラ(エキシビション)に招待されたことは本当に光栄。また五輪の氷の上を滑ることができて幸せ」と思いを口にしていた。喜びや涙、さまざまな感情が入り交じった2度目の五輪だったが、最後は氷上で笑顔を見せた。【松本航】