なぜ? どうして? これを知れば北京オリンピック(五輪)の観戦がもっと楽しくなる。今回はノルディックスキー・ジャンプやスピードスケートのスーツについて担当記者が疑問に答えます。

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<ジャンプ>

ジャンプ選手のスーツの下はどんな格好なのか? 実はスーツ同様、国際スキー連盟ではアンダーウエアについてもルールを定めている。防寒するために重ね着したいところだが、許されない。生地の厚さは5ミリ以下。シャツとパンツに分かれていて、袖は肘より上の長さまで、裾は膝上でなければいけないと決められている。ハイソックスとの重ね合わせも認められない。長袖はダメ、寒そうだ。

ジャンプスーツの国内最大シェアのミズノでは、ジャンプ用アンダーウエアも取り扱う。担当者の尾形優也さん(24)は「引っ張れないように半袖、半ズボンじゃないとダメです」と説明する。極寒の中での競技にもかかわらず、長袖のシャツを認めない理由だ。

袖を引っ張って脇の下部分の面積を広げ、空気を受けて距離を伸ばすことがないようにしているから。パンツに関しても、股下部分の面積を広げないようにしている。股下は試合で飛ぶ前にテストされるくらい厳しい。手足の間の被膜を広げて滑空するムササビやモモンガをイメージするとわかりやすい。そのような飛び方を禁止しているということだ。【保坂果那】

<スピードスケート>

スピードスケート選手のスーツで、よく聞かれるのが「なぜゴールした瞬間、胸元のチャックを開けて、フード部分をすぐに脱ぐのか」。端的に言うと「スーツがきついから」というのが理由だ。

詳しく説明すると、スピードスケートは短距離になると直線で時速50~60キロほどの速度が出る高速スポーツ。100分の1秒を争うため、できるだけ空気抵抗を減らして好タイムを狙いたい。そのために選手たちは体全体を低くし、腰を深く折り曲げてスケーティングしている。

その姿勢を助けているのがスーツだ。体全体がなるべくコンパクトになるようスーツが作られていて、頭も背中もスーツのきつさで、いやがおうにも背中が丸みを帯びる。ただスーツの負荷が強く、選手たちはゴール直後に一目散にスーツを脱ぎたくなるという。

ちなみにスーツの下には何を着ているのか。ノーパンの男子選手もいるのかと選手に聞くと「基本的にパンツははいてます」と笑った。上半身は女性の場合はアンダーシャツを着ている。男性の場合、上半身は裸のまま勝負に挑む選手もいるそうだ。【三須一紀】