2大会連続銀メダルの平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)が悲願の金メダルに輝いた。

3回目に96・00をマークし、スコット・ジェームズ(オーストラリア)を逆転した。表彰式後のインタビューの主な一問一答は以下の通り。

-金メダルを取りました

平野歩 「このタイトルはずっと狙っていたタイトルだったので。小さいころから、4歳から(スノーボードを)始めて、ずっと小さいころの夢を追いかけて今もやってきた自分はあったので、その夢が1つかなったことが大きい。なかなか終わったばかりで実感もなく、まずは夢を1つつかめて、納得のいく滑りができたので今日この日は満足しています」

-2本目でトップに立ったかと思われたが2位。どういう心境だったか

平野歩 「2本目は全然上回っている滑りは(していたと思う)。難易度的にも。誰もトリプルコークをやっていないので。1440という難易度の高い回転を3つ入れてのルーティンを2本目はしていたので『おかしいな』とは思っていたし、それとともにイライラしていて、そのイライラというか、怒りが切れないまま3本目だったんですけど、それはすごくいい意味で、いつも以上に、怒りとともに集中できていたというか。また普段とはさらに違う、強い気持ちがあってスタートできたのかなと思いますね」

-3回目は、同じルーティンで完成度を上げるか、また別のルーティンにするか迷ったか

平野歩 「迷ったんですけど、やっぱり(さらに新たなルーティンを組み込む)必要はないというか。1位のスコッティが今までもできたことのあるルーティンだったと思うし、トリプルも入っていないし、僕が新しい技をするにはリスクが高すぎるなと思っていた。普通に2本目やっていたことを、高さと着地の完成度とかを高められれば全然上回るだろうなと再確認が自分の中であって、それを信じてよかったなと、最後に滑ってみて思いました」

-トリプルも完成度高く、自分のものにしたのでは

平野歩 「そうですね。パイプも大きかったので、トリプルという技を出しやすいというのは自分の中にはあった。思ったよりも周りの人たちもトリプルコークを出せていなかった。パイプに苦戦していて、他の技でミスしていたんですけど。自分の場合はこの技を、ここに来る前からそれをひたすら練習して来て、1日50本とか60本とか、かなりの練習をやってきたことが、ここでちゃんと、大会で3本ともメークできたのかなと、練習のおかげなのかなと、結局は思いましたね」

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-時間がなかった中で盛り返せたのは練習量のたまもの

平野歩 「練習量でも、練習量じゃないというか。チャレンジして得てきたものは、本当に気持ちだけじゃなくて、もっと自分の中でも分からないような気持ちというのを、いろいろ経験してきたことが、すごい自分の中での、メンタルを含めて何も怖いものがないという。そういう強さには大きく変わっていた。練習をしていればいいというふうには思わないですけど、生活だったり、自分の普段やらないことをやってきた時間が今回は多かったので、そういうのが練習に生きた。『プラス練習』という。だから全てを含めて、自分が強くなれたんじゃないかなというのはあったと思います」

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◆トリプルコーク1440 斜め軸に縦3回転、横4回転する大技。技名にある「トリプル」は縦に3回転することを指す。「コーク」とはコルクスクリューの略で、コルク用の栓抜きのように、らせん状に渦を巻く回転形式であることに由来。1440は回転数(360×4)を意味する。昨年12月のデュー・ツアーで、平野歩夢が公式戦では世界で初めて成功させた。