土屋良輔(メモリード)が6位、一戸誠太郎(ANA)が8位と日本勢が入賞を果たした。

1回戦を突破した両選手は、決勝でも序盤から日本勢は積極的に前へ出た。一戸、土屋とも4周ごとのポイントを加算し、終盤へとレース展開をつくった。ただ最終回で力のある外国勢に前へ出られたが、粘り強く滑走し、食らいついてフィニッシュした。

○…土屋は想定通り前半から飛ばした。8、12周目で1位通過を取り6点を獲得。ゴールは13番目だったが、ポイントで6位入賞を果たした。「メダルを狙って逃げて、逃げてのレース展開にしたかった」が、世界のレベルはその上を行った。3日前に急きょマススタートへの出場が決まり「最初は難しいと思っていたが、女子団体追い抜きのメダル授与式を見て、やる気になった」と話した。

○…8位入賞の一戸は男子1500メートルの後、右膝を痛めていた。この日はヨハン・デビッド・ヘッドコーチから作戦を言い渡されていたが、それは聞かず「自分のやりたいように滑った」。レース後には両手を合わせて「ごめんなさい」を表現。「ケガの影響でアクセルがほぼ効かなかった」という。その中での入賞に「良かった」と述べた。

★マススタート 18年平昌五輪で初採用された種目。2人1組で滑る他の個人種目と異なり、大勢で一斉に1周400メートルのリンクを16周する。男子は29人が出場。2組に分けて1回戦を行い、上位8人ずつが決勝に進出する。

4周ごとの順位でポイントが加算。4、8、12周で、それぞれの1位に5点、2位に3点、3位に1点が入る。最終的に1~3位はゴールの着順と同じになるが、4位以下は獲得ポイントで順位が決まる。

一斉にスタートするため、ショートトラックのように激しい位置取りがあり各選手の接近戦が魅力の1つ。1周目はポジション取りのための加速は禁止で、2周目から激しいポジション争いが行われる。1周目に多くの選手が転倒した場合は再スタートとなる。