【パリ=木下淳】日本フェンシング界に、ついに3種目のメダルがそろった。

世界ランキング8位の日本が同1位の開催国フランスを45-40で破り、初めて銅メダルを獲得した。フルーレ、エペに後れを取ってきたが、この競技が52年ヘルシンキ大会で五輪に初参加してから72年目。「サーブル初」を、個人で世界選手権2連覇の江村美咲(25=立飛ホールディングス)を中心に遂げた。黄金期の日本は、最終日の男子フルーレ団体も決勝に進出。今大会、出場した全4種目の団体で表彰台に立つ快挙だ。

 

▽江村美咲(えむら・みさき)

◆生まれ 1998年(平10)11月20日、大分市。

◆両親 父宏二さん(63)は88年ソウル五輪の男子フルーレ代表。08年北京五輪で代表監督を務め、初の銀メダルを獲得した太田雄貴(38)らを指導した。母孝枝さん(57)はエペで世界選手権の出場歴がある。母方の祖父、馬場信親さんは法政二高バレー部の名物監督として知られ、日本の主将を務めた米山一朋、熊田康則、大竹秀之ら代表選手を数多く輩出している。

◆経歴 小学3年でフェンシングを始める。同6年の時、大会の景品「ウサビッチのジグソーパズル」欲しさにフルーレからサーブルへ転向。高校から上京、JOCエリートアカデミー(大原学園高)から中大。

◆成績 14年南京ユース五輪の大陸別混合団体で金メダル。16年リオデジャネイロ五輪はバックアップ選手。18年から全日本選手権2連覇。東京五輪の団体は5位だった。五輪、世界選手権、W杯、GPのメダル数は10(金3銀3銅4)。

◆日本初プロ 中大卒業後、従来の実業団所属選手ではない形での支援を集めた。東京五輪まで支えてくれた人たちへの恩返しをするためで、立飛ホールディングスを筆頭に複数社と契約。スポンサー費から強化費を出し、競技に専念している。後進に道を開いた。

◆サイズなど 170センチでチーム最長身。兄は元選手、弟凌平は男子サーブル選手。右利き。血液型A。