男子100メートル準決勝で、日本記録9秒95を持つ山県亮太(29=セイコー)が、1組5レーンで登場した。サニブラウン・ハキームと同組で、10秒16を出して1着でフィニッシュした。

予選は10秒27で全体3位通過。「1本目がいつも課題と思っている。気持ち的に緊張したけど、1本走って少しすっきりした」と話していた。

山県は6月6日の布勢スプリントで9秒95をマーク。日本人4人目の9秒台突入とともに、一気に日本記録保持者となった。大会前日の23日には「一発勝負ですべてが決まるということに対して、すごい緊張感を持っている。今、自分に必要なことは積極的にチャレンジしていく」と決意を示していた。

東京五輪の参加標準記録は10秒05。すでに山県、多田、小池、桐生、サニブラウンの5人が突破しており、この5人が25日の決勝で「3位以内」に入れば、代表に決定する。

山県は12年ロンドン、16年リオデジャネイロに出場。東京で3大会連続の五輪出場を目指している。

 

◆男子100メートルで東京五輪代表切符をつかむには? 五輪の参加標準記録の10秒05を突破し、今回の日本選手権で3位以内に入れば代表選手に決まる。山県、サニブラウン、桐生、小池、多田の5選手は既に記録をクリアしており、タイムに関係なく3位までに入ればOK。残る柳田、デーデー、東田の3選手は、10秒05を突破した上での3位以内が求められる。