6月に予定される東京オリンピック(五輪)のボクシング世界最終予選が新型コロナウイルスの影響で中止の見通しであることを受け、日本ボクシング連盟が15日に代替案の要望書を提出した。同五輪でボクシングの運営を担う特別タスクフォース宛てで、日本選手の五輪出場の可能性を残すために動いた。

タスクフォースは、4月にロンドンで予定されていた欧州予選がコロナ禍のため6月開催に変更するため、世界最終予選の実施が難しくなったとしているという。各大陸予選で出場権を獲得できなかった選手のラストチャンスとなる場を設けず、独自に定めるランキングで出場選手を決める方針を取る。各大陸のランクを元に出場権を割り振るが、その場合は日本で最終予選に出場予定だった男女5人はランク下位のため、選ばれない可能性が高い。

日本連盟は15日に行われたタスクフォースのオンライン会議で異議を唱えたが、各国の同調は少なかった。会議後に、代替案として「欧州予選と世界最終予選の平行開催」を要望した文書をタスクフォースに送ったが、17日にIOCによる承認を得て最終予選の中止が最終決定する見込みという。

日本からは男子がフェザー級の堤駿斗(東洋大)、ライトヘビー級の梅村錬(岩手県体協)、女子はライト級の浜本紗也(日本大)、ウエルター級の鬼頭茉衣(中京大大学院)、ミドル級の津端ありさ(西埼玉中央病院)が最終予選に臨む予定だった。