体操男子で個人総合五輪2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が、種目別鉄棒に絞って東京オリンピック(五輪)で金メダルを狙う理由について、初めて公の場で言及した。

23日、写真投稿サイト「インスタグラム」の国際オリンピック委員会(IOC)の公式アカウントで開かれた1年前企画で、ライブ中継に登場。「このまま6種目をやってても、五輪が現実味を帯びてこないなと。鉄棒なら確実に五輪を目指せる自信があった。痛みなく五輪にいけるほうがいいかなと思って決断しました」と説明した。

昨年から両肩痛の影響が大きく、万全に遠い状態で結果も残せなかった。「6種目できてこそ体操」の信念は刻まれるが、出場すれば4度目、母国開催という特別すぎる夢舞台へ、決断を下した。「絞ってからは不思議なことに、肩の痛みもなく、やるべき練習ができている」という。

司会者からは私生活などについての質問も行われた。「朝ご飯に何を食べますか?」との問いかけには、思わず苦笑。「非常に答えづらいんですが、アスリートとしてよろしくないんですが、朝ご飯食べないです。だめですけどね、これは」と申し訳なさそうに話した。模範的でないと分かりながらも、1日一食の習慣を続けてきた。

「体操以外に興味があるスポーツは?」には、「共通点があるというので、フィギュアスケートは平昌五輪の羽生結弦選手の演技は見てしたね」と回答。「やってみたいですね。確実に無理だと思いますけどね。スケートやったことないので。足首がすごく良くないので」と苦笑した。

いまを表す言葉には「楽」「挑」「辛」を挙げた。新型コロナウイルスの影響で1年後の開催も不透明ではあるが、「僕はやると信じているので、どうか皆さんも不安にならないでほしい。みなさんの力がないと五輪はできない。どんな困難な状況でもみなさんが信じてくれれば開催できる」と訴えた。