空手の新たな強化トップに、「世界一美しい形」と称された宇佐美里香氏(35)の就任が正式決定した。

全日本空手道連盟(全空連)は15日、都内で常任理事会と理事会を開き、宇佐美氏が選手強化委員長に就くことを承認した。

宇佐美氏は、「大役で身が引き締まる思い。五輪まで、これまでのスタンスを継続していく中で、監督やコーチ、スタッフ、そして連盟と連携し、選手のためにやっていきたい」と意気込みを語った。前任の香川政夫氏は、竹刀を用いた練習で東京オリンピック(五輪)代表の植草歩を負傷させたとして解任されていた。

30代半ばで就任する宇佐美氏は、選手たちと年齢も近い。「本番で力を発揮できるように、精神面で寄り添って選手たちをサポートしていきたい。選手たちの自主性を大事にし、何でも言えるような環境作りを目指したい」とした。

宇佐美氏は12年世界選手権大会(フランス)の個人形で優勝し、全日本選手権を5度制覇。13年に現役引退し、その後は日本代表のコーチなどを務めてきた。