東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が11日、オンラインで初めて参加した国際オリンピック委員会(IOC)総会後に都内で会見した。

東日本大震災から10年。「あらためて犠牲になられた方々へ哀悼の意を示し、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。東京大会の源流は復興への貢献」とあいさつした。

1万8000人を超える死者・行方不明者が出た震災。復興五輪がどう寄与できるか問われると「本日でちょうど10年の節目となりました。この東京大会は、東日本大震災で被災された方々が復興する姿を世界に発信し、海外からのご支援に感謝を込める大会。犠牲になられた1万8000人以上の死、今なお震災復興や、尊い命を失った家族の皆さん、関係者の皆さん、そういった方々の思いにしっかり寄り添いながら、復興の姿を見せていくことによって、報われるような東京大会にしていかなければならない。犠牲になられ、つらい思いの中で10年間にわたって復興に努めてこられた方々の心に、この東京大会で、希望、夢が再びともされるような大会にしたい。あらためて思いました」と語った。

海外観客の受け入れ可否については「既に決まったかのような報道が相次いでおりますが、海外観客については現在も関係者で協議を続けております。25日の聖火リレーのスタートまでに、あらためて5者で協議して決めたいと思います」と強調。決定は来週か再来週か踏み込んだ質問が出ると「震災からの復興を世界に見ていただく、という気持ちを込めて3月25日に聖火リレーがグランドスタートする。その前に発表できるように事務方で協議している。できるだけ丁寧に発信できるように今、準備を進めている。その時がきたらしっかりと発表したい」と、従来の考えを繰り返し説明した。