東京五輪（オリンピック）・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が18日、都内で会見を開き、開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクター佐々木宏氏（66）が開会式に出演予定だったお笑い芸人、渡辺直美（33）の容姿を侮辱する演出案を考案したとして辞意表明したことについて釈明した。

この日の会見には、橋本会長と武藤敏郎事務総長が出席した。佐々木氏辞任後の開閉会式の運営について、橋本会長は「大会が4カ月余りに迫る中で、佐々木チームが今まで作り上げてきたものではなく一から作り上げるのは困難。佐々木チームのをベースとして、新たなものを作り上げるのがベスト」と話した。

文春オンラインは17日、佐々木氏が演出チーム内のLINEに渡辺が豚に変身する演出案を送っていたと報じた。報道されたLINEの内容をいつ知ったかと問われ、武藤事務総長は「具体的なやりとりについて知ったのは昨日。佐々木氏からその前に取材があったとは聞いたが、報道について具体的な現物を見たのは昨日です」と答えた。

佐々木氏が辞意を表明しなくても組織委で解任する考えがあったかとの質問について、橋本会長は「過程の中での質問なので回答は控えさせていただきますが、（佐々木氏が）極めて重要な判断をしたので私は受け入れるべきと考えた」。　新型コロナウイルスによる1年延期に始まり、かつてない事態に見舞われている東京五輪。橋本会長は「非常に厳しいご意見があることも知っていますが、より多くの皆様に歓迎される東京五輪にしていきたい」と話した。