ソフトボール東京オリンピック(五輪)代表の強化合宿が18日、群馬・高崎で始まった。

コロナ禍もあって、オリンピックへ向けた空気感は、13年前の北京の時とは違う面がある。その中で、上野由岐子投手(38=ビックカメラ高崎)はチームに「ぬるい感じがする。もっともっと緊張感を高めて」と求めた。いつもの五輪のムードとは違う中でも、勝負の時は着実に近づいている。「周りじゃなくて、自分たちがどうオリンピックへどう歩んでいくか。道を見定めて進んでいかないといけない。もっともっと緊迫感、いいプレッシャーをお互いに作り合いながら進んでいきたい」と力を込めた。

自身は初日から約140球をブルペンで投げ込んだ。リーグ戦で不安を残したシュート、ドロップの精度を入念に確認。「納得のいくボールを投げられていなかった。しっかり詰めておきたかった。今日は今日の収穫があった」。リーグ戦は4月4日の試合で右脇腹を肉離れしたが、7日から9日の3連戦は3連投した。残り2カ月で、最高の状態に整えていく。「やるべきことをやるだけ」と話した。

五輪前に外国のチームと強化試合を組みたくとも、ビザの問題などで来日の見通しが立たないという。試合勘を補うため、日本リーグの若手15人の選抜チームと6月21日から25日にかけて、10試合の強化試合を組む方針。本番へ向けたテストとして貴重な場とする。

上野は「個人的にはいいバッターと対戦し、いい打たれ方をしておきたい。オープン戦でも、リーグ戦のような緊張感のある勝負をできたらうれしい」

13年越しの連覇へ。最後の仕上げを施していく。