東京五輪聖火リレーが23日、静岡県内で始まった。袋井市のエコパスタジアムでは“豪華リレー”が実現。06年トリノ冬季五輪・女子フィギュアスケート金メダリストの荒川静香さん(39=母親が静岡県出身)から、サッカー元日本代表でJ2磐田の中山雅史コーチ(53=藤枝市出身)。最後は、人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子(26=浜松市出身)がつないだ。スタンドに招待された袋井市内の小学生など、約1700人の拍手を受けながら、笑顔でトーチを掲げた。

荒川さん 東京五輪が、多くの人の希望につながるような大会になることを心から願っています。

中山コーチ トーチの重さ以上の重さを感じながら走らせてもらいました。東京五輪が安全に開催され、みなさんに元気が伝わるような大会になればと思っています。

百田 みなさんがつないできた思いの重さを腕にしっかり感じました。たくさんの勇気や希望をいただいてきたアスリートのみなさんに、心からのエールを込めて臨みました。伝わっていたらいいなと思います。

東京五輪開幕まで、この日でちょうど1カ月。中山コーチは「最高のパフォーマンスを見せてもらいたい」と、選手への期待も口にした。【前田和哉】

○…静岡県内初日のこの日、96人のランナーが湖西市から静岡市葵区へと聖火をつないだ。15歳で失明し、パラリンピック競泳で1992年バルセロナ大会から6大会連続出場を果たした日本パラリンピック委員会の河合純一委員長(46)は、浜名湖に突き出た「プリンス岬」を快走。「(五輪が)成功するよう、希望の光を次のランナーにつなぎたいと思い走った」と語った。浜松市ではコロナ禍の影響で中区での走行をやめ、北区に一本化。天竜浜名湖鉄道で聖火を運ぶ場面もあった。県内聖火リレーは25日まで続く。

◆23日の聖火リレー 静岡県の初日。袋井市では、06年トリノ五輪の女子フィギュアスケートで金メダルの荒川静香さんからサッカー元日本代表FW中山雅史さんに聖火が引き継がれ、この地区のアンカーとして、ももいろクローバーZ百田夏菜子が登場した。浜松市では日本パラリンピアンズ協会会長の河合純一さんがトーチを掲げた。24日は牧之原市をスタートして静岡市を経由して沼津市に至る。女優広瀬アリス(26)やバルセロナ五輪の200メートル平泳ぎで金メダルの岩崎恭子さん(42)が聖火をつなぐ。