日本山岳・スポーツクライミング協会は12日、東京オリンピック(五輪)代表の選考基準を巡って、国際連盟をスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴していた問題について「棄却」されたと発表した。

その結果を受け、東京五輪代表に男子は原田海(日新火災)、女子は野中生萌(XFLAG)が決定した。

日本協会は東京五輪代表の選考基準の解釈を巡り、昨年11月に国際連盟をCASに提訴。コロナ禍の影響で聴聞会が延期になるなど問題は長期化し、11日に通知を受けた。棄却されたことで、五輪代表は国際連盟が主張していた「19年世界選手権八王子大会で7位以内に入った男女2人」となり、原田(4位)と野中(5位)が該当して代表となった。

東京五輪代表は既に男子の楢崎智亜、女子の野口啓代(ともにTEAM au)が決まっていた。本来は複合ジャパンカップ(26~27日、愛媛)で男女の残り1枠を決める予定だった。この結果を受け、日本協会は「CASにおける仲裁でベストを尽くしましたが、力及ばず残念ながら我々の請求が容れられることはありませんでした」とコメントした。