「波乗りジャパン」の3人が自国開催の地の利を生かして、メダル獲得を目指す。サーフィン東京オリンピック(五輪)代表に内定した男子の大原洋人(24)、女子の前田マヒナ、都筑有夢路(あむろ、19)が10日のオンライン会見で、代表入りを決めた喜びを語った。

今月上旬にエルサルバドルで行われた五輪最終予選を兼ねたワールドゲームズ(WG)を戦い終え、五十嵐カノア(23=木下グループ)を含む4人が五輪切符を勝ち取った。

WG4位に輝いた大原は日本勢男子2番手になり、逆転で五輪出場権をつかんだ。敗者復活12回戦では条件付き内定を得ていた村上舜(24)との直接対決を制した。大原は「(大会では)リパチャージ(敗者復活戦)に入って、心が折れそうになったけど持ち直せた」。試合前には村上と一緒に五十嵐が待つ決勝に進むと互いに健闘を誓ったが、ライバルはあと1歩及ばず決勝進出を逃した。

大原は「舜から『戦ってくれてありがとう』と言われて。同じヒートで全力で戦えて良かったとハグしました」。村上の期待も背負い地元千葉・一宮町で行われる本大会に向け「生まれ育った場所なので、波がどういう状況になっても詳しい。良い結果を出したい」と話した。

このほかWG8位で五輪出場を決めた女子の前田は「東京オリンピックにクオリファイできてうれしい。良いペースで来ているけど、まだまだこれから」と気を引き締めた。一方で9位で代表入りを決めた都築はプロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)参戦の経験を生かしたいと意欲を示した。