2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は6日、聖火引き継ぎ式(19日・アテネ)への子どもたちの派遣取りやめを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大を受け「安全最優先で」決めたもので、子どもたちが参加する日本の文化パフォーマンスも断念した。

同パフォーマンスは約10分間、小学生から高校生まで140人が参加して行われる予定だった。監督を務める人気グループEXILEのHIROは「ここまで頑張ってくれていた子どもたちや多くの方々の努力が報われるように、引き続きしっかりとサポートしていきたい」とコメントした。

1月に練習を視察している森会長も「何とか行かせてあげたかったが、断腸の思い」。前日には日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長と「何か子どもたちの努力が生かされる場はないか、一緒に考えようと話した」と、別の機会にパフォーマンスの舞台を用意する考えを明かした。【荻島弘一】

○…大会組織委員会は、20日に宮城・航空自衛隊松島基地で行われる聖火到着式への子どもたちの参加取りやめも発表した。全国の小中高校に対して休校要請されているのを受け、関係各所と協議して決定。式では東松島市、石巻市、女川町の小学生約200人が花道を作って特別機から降りる聖火を迎える予定だった。