東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は25日夜に都内で会見を開き、聖火リレーの初日を終えた運営状況を説明した。武藤敏郎事務総長、中村英正ゲームズ・デリバリー・オフィサー(GDO=大会開催統括)、高谷正哲スポークスパーソンが出席した。武藤事務総長は「初日は100人のランナーが参加し、大きな問題なく予定通り進行できた」と振り返った。

危機管理の観点から都内で状況を見守ってきた武藤事務総長は「1年延期で行われなかった聖火リレーが再び動き始めたのは大変嬉しい」と話した。第5区間のいわき駅付近の市街地では観覧する人もいたが、「密状態になり活動自粛することはなかった」。ランナーを先導する車両で声掛けすることはあったものの危険な状態は回避したという。

初日はグランドスタートが行われた福島・Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)から雲雀ケ原祭場地(南相馬市)までの11区間で行われた。Jヴィレッジを午前9時42分にスタートし、17時12分に雲雀ケ原祭場地に到着した。途中で2度聖火の火が消えるトラブルはあったが、武藤事務総長は「こういうことは想定していたので、特段の問題はない。原因を究明している」と話した。

聖火リレーは約1万人のランナーが121日間かけて全国47都道府県を巡り、7月23日に東京・国立競技場で行われる開会式の聖火台にともされる。