新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、公道での開催を断念した大阪府での2日目の東京オリンピック(五輪)の聖火リレーが14日、代替コースとなった万博記念公園(大阪府吹田市)で行われた。

トランポリン男子の北京、ロンドン両五輪の日本代表の上山容弘(36)が聖火ランナーを務めた。泉佐野市を走行する予定だった上山は、手に持ったトーチを高々と掲げながら、快走した。「コロナ禍の中でも、走らせていただいたことに感謝です」と話した。

約200メートルの割り当て区間を走り切り「協議を重ねた上、制限があるにしても、聖火を途絶えさすことなく、つなげることができたのはうれしかった」と笑顔を見せた。

16年に現役を引退。しかし、リオで解説を務めた体験や、海外のライバルからの勧めもあって、オリンピックへの思いが再燃。東京五輪を目指して17年に現役復帰した。

「オリンピックにも参加し、そのすごさは感じています。いまは厳しい状況ですが、日本のみなさんにもあのすごさを体感してほしい」

大阪では新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。上山は「水泳の池江選手、ゴルフの松山選手のニュースをみて、たぶん日本のみなさんも感動されたのではないかと思う。改めてスポーツは人を感動させる力を持っているんだなと再認識した。東京五輪でもその力をしっかりとみていただきたい」と強く願った。