男子日本代表のオポジット西田有志(21=ジェイテクト)が紅白戦で右足の捻挫というアクシデントに見舞われ、大竹壱青(25=パナソニック)と途中交代した。

紅組で先発出場した西田は第1セット序盤、ブロック直後にそのままコートに倒れ込んだ。右足に痛みを訴えて仲間からのトスに反応できず、コート脇で苦悶(くもん)の表情を浮かべていた。自力で立ち上がることができず、スタッフに抱えられてコートを後にした。試合は紅組が3-0で勝利を収めた。

西田は昨季レギュラーシーズン日本人初の得点王に輝き、ジェイテクトをVリーグ初優勝に導いた。今季は833得点を挙げ、日本人最多の得点記録を更新。サウスポーから繰り出される強打と時速127キロのサーブが持ち味で、1年半年ぶりとなった中国との国際親善試合(東京・有明アリーナ)第1戦では、チーム最多の27得点をマーク。本大会でも活躍が期待される選手の1人だ。

中垣内監督は紅白試合後の会見で、西田のけがについて右足関節の捻挫と明かした。ブロックでジャンプした際に、隣でプレーしていたミドルブロッカーの山内晶大(27=パナソニック)と接触。右足をひねったようで途中交代を余儀なくされた。病院で精密検査を受けているという。

詳しい診断はまだ出てないが、中垣内監督は「(西田)本人いわく『18年の世界選手権でも捻挫していますが、その時よりは強い捻挫じゃないか』と言っていたようです」と説明した。9日にも紅白試合が行われるが、「私自身の感覚ではあす(の出場)は厳しいのではないか」と推測した。

今月末からイタリア・リミニで行われるネーションズリーグがある。西田の帯同について、指揮官は「我々にとっては非常に大事な選手。骨に問題がなければ、当然連れて行くつもりでおります。スタッフ総動員で治療に当たりたいと思います」と話した。

中垣内監督は「オリンピックに向けて常々1番怖いのは選手のけが。それが今日出たのは非常に残念。明日の選手起用、チーム分けも話しができていないが、今の戦力でこれからにつながるような練習の場にしないといけない」と気を引き締めていた。【平山連】