【私と長嶋さん〈16〉】大ピンチでの神通力 専属スタイリストとのランデブー/中

「専属スタイリスト」矢野悦子さん(81)が振り返る、長嶋茂雄さんとのランデブーの記憶2回目。長嶋さんとのCMロケのため、パリに向かおうとした矢野さんに大ピンチが訪れました。その窮地を救ったのもまた「長嶋茂雄」でした。

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◆矢野悦子(やの・えつこ)1944年(昭19)4月1日生まれ、愛知県出身。広告制作会社にコピーライターとして入社。以後スタイリストとして数々のCM、テレビ番組、映画、舞台の衣装を手がける。TBSの情報番組「ジャスト」で「亭主改造計画」、「2時っチャオ!」で「街角ファッションチェック」に出演し、茶の間の人気を博す。

2003年秋、ANAのプロモーションで中国・北京でロケを行った長嶋茂雄さん

2003年秋、ANAのプロモーションで中国・北京でロケを行った長嶋茂雄さん

高速出口「運転手さんが間違え…」

空港の明かりがどんどん遠ざかっていく。都内からタクシーに乗って成田空港に向かっていた「はず」の矢野さんは頭の中が真っ白になった。

「運転手さんが(高速道路の)出口を間違えて、1つ先まで行ってしまい、空港に戻るにもあたりは明かりもない畑ばかりなの。乗り遅れた時のことを考えると胃がキュッとなって、吐きたいのを何度もこらえて、なんとか空港に着いた時は、すべての航空会社は業務終了してました」

40年近く前の成田空港周辺は今ほど開発、整備されてない。長嶋さんとのCMロケでパリ行きの最終便に乗る予定だった矢野さん。出発まで20分。閑散とした出発ロビーで絶望的な気持ちに陥った。

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。