【私と長嶋さん〈19〉】「専属広報になってくれ」 半世紀伴走した野球人/2

1976年(昭51)1月、広島からトレードで巨人に移籍した24歳の小俣進さんは、長嶋茂雄監督から「うちの前の土地を買え」と言われて仰天しました。半世紀近く、長嶋さんに伴走してきた小俣さんの回想2回目です。

プロ野球

◆小俣進(おまた・すすむ)1951年(昭26)8月18日生まれ、神奈川県出身。藤沢商(現藤沢翔陵)―コロムビア―大昭和製紙を経て、72年ドラフト5位で広島入団。巨人、ロッテ、日本ハムに在籍した。174試合に登板、16勝18敗2セーブ。左投げ左打ち。現役時代は178センチ、77キロ。

76年1月 入団会見で巨人の帽子をかぶせてもらう小俣進さん

76年1月 入団会見で巨人の帽子をかぶせてもらう小俣進さん

「うちの前の土地が空いてるから買え」

田園調布の自宅の庭では、銀座の名店「久兵衛」から派遣された職人がすしを握り、長嶋さん行きつけ「鳥鍈」の主人がもうもうと煙をあげながら焼き鳥をさばいていた。76年1月、春季宮崎キャンプメンバーを集めて行われた監督主催のホームパーティーで、小俣さんは長嶋さんから「うちの前の土地が空いてるから買え」と言われて仰天した。

小俣さん50年近く前だけど、田園調布ですよ。ウン億円はしますよ。当時、月給20万円の俺が買えるわけないじゃない。何を言い出すんだこの人、と思ったよ。

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。