【私と長嶋さん〈23〉】足下から全身包む香水 山口・周南市との意外な縁/2

山口県東部、瀬戸内海に面した周南市には、長嶋茂雄さんが愛した老舗の喫茶店があります。JR徳山駅から程近い、公園のそばにある純喫茶「たまゆら」。まるで、昭和にタイムスリップしたかのようなたたずまいに、長嶋さんもやすらぎを感じたのでしょうか。

長嶋さんと周南市の意外なつながり、全4回です。

プロ野球

純喫茶「たまゆら」の店内

純喫茶「たまゆら」の店内

ミックスサンドとコーヒーをオーダー

コーヒーの香り、木枠の大きなソファ、静かに流れるBGM。店内は思ったより広く、小さな中庭まであった。

今年で創業60年の純喫茶「たまゆら」には中庭もある

今年で創業60年の純喫茶「たまゆら」には中庭もある

席に着き、ミックスサンドとコーヒーをオーダーする。ここに来ると、長嶋さんは必ずこの2つを注文したと聞いていた。運ばれてきたミックスサンドは量が多く、見た目の色もあでやかで、テーブルの上に大きな花がぱっと咲いたかのようだった。

「たまゆら」に来ると長嶋さんが必ずオーダーしたというミックスサンドとコーヒー

「たまゆら」に来ると長嶋さんが必ずオーダーしたというミックスサンドとコーヒー

「突然、申し訳ありません。長嶋茂雄さんがこちらによくいらしていたとうかがったのですが」

店の奥にいた女性に声をかけた。オーナーの佐鹿(さしか)久美さんだった。最初は戸惑った様子だったが、「ちょっとお待ちください」と言って奥に下がり、あるモノを取ってきた。

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。