間寛平GM肝いり異色ユニット「なんでもいいよ!」課題乗り越え、新喜劇の将来背負う

お笑い

<吉本芸人インタビュー>

吉本新喜劇の若手座員、筒井亜由貴(29)と、小林ゆう(24)。間寛平GM(ゼネラルマネジャー=74)肝いり企画、GM杯ネタバトルでは、ユニット「なんでもいいよ!」として出場、独特の空気感で優勝経験もある。ともに金の卵9個目オーディションで新喜劇の仲間入りした同期生。11月25、26日には大阪・YESシアターでリーダー公演を行うことになった。将来を背負う新喜劇のホープでもある。

◆なんでもいいよ! 吉本新喜劇座員の筒井亜由貴(つつい・あゆき=写真左)小林ゆう(こばやし・ゆう=同右)による男女ユニット。11月25、26日には二人がリーダーとなってセカンドシアター新喜劇公演が行われる(大阪・YESシアター)。また2人がメンバーでもある新喜劇の若手ユニット、秘蔵っ子によるイベント「まるごと秘蔵っ子vol・2」が12月23日にYESシアターで開催される。

筒井 1993年(平5)12月25日、群馬県出身。NSC(吉本総合芸能学院)39期。2017年、金の卵9個目オーディションを経て新喜劇入団。趣味はバイク、手話、釣り、ブレイキン、ウーパールーパーの世話。身長159センチ。

小林 99年2月16日、大阪市出身。高校までバレリーナ志望で、松浦景子がバレエを踊っているのを見て新喜劇入りを決意。筒井同様、金の卵9個目オーディションに合格。趣味は絵を描くこと、ポジティブに返すこと。18年、大阪マラソンを完走。身長156センチ。

体の柔らかさが小林ゆうの自慢。筒井亜由貴も驚きの表情

体の柔らかさが小林ゆうの自慢。筒井亜由貴も驚きの表情

笑いもダンスも「全力でアホ」

吉本新喜劇の中堅・若手座員がリーダーとなって公演を打つ「セカンドシアター新喜劇」。11月25、26日には、筒井亜由貴&小林ゆうのコンビが主演する。

ブレイキン(ブレイクダンス)が得意な筒井と、バレエ経験豊かな小林らしく、ダンス・歌をフルに生かしたアクティブな舞台になりそうだ。

筒井 やっぱり僕ららしく、ステージ狭しと動きまわる芝居にしたいですね。こんなチャンスを作っていただいた寛平GMには、とにかく感謝するしかありません。「若い世代から新喜劇を盛り上げてくれ」と言われるので、なんとか期待に応えたいですね。

小林 ふだんからユニット(なんでもいいよ!)としてコンビを組んでますから、我々の息は合ってるはずです。私の基本は「全力でアホなことをする!」なので、皆さんに楽しんでいただきたいです。

筒井は大学で新喜劇に一目惚れ

筒井は群馬県で育ち、大学2年まで吉本新喜劇の存在を知らなかった。たまたまテレビで見た小籔千豊(当時の座長)を見て「え? 新喜劇? 座長って何?」と魔法のように引き寄せられた。

筒井 大阪にそういう劇団があるって分からなかったんです。小籔さんを手がかりに自分で調べていって、ようやく新喜劇というものが分かって、一目ほれました。もともと大学で演劇を学んで、将来は舞台役者になりたい、と考えていたのですが、一気に「新喜劇に入りたい。大阪に行こう!」と方向が見えました。両親が関西出身なので、新喜劇には理解がありました。

NSC(吉本総合芸能学院)に入学、39期生として笑いの道に進んだ。

筒井 ただ、演劇への思いが強すぎて「役者になるんだ!」という決意でした。ところが、大阪に来てみたら「吉本=芸人」というイメージ。今は慣れましたが、当時は「芸人になる気はないんだけど」と戸惑ってましたね。

小林はロシアに留学の経験あり

大阪出身の小林は少女時代から、ずっとバレエに打ち込んでいた。背中をエビ反らせて、頭とお尻がくっつくほど柔軟なのは、その名残でもある。高校時代には、ロシアにバレエ留学したことも。高3の夏、バレエの道を究めるか、または別の道で生きていくか、悩んでいたタイミングだった。

小林 母親がNGK(なんばグランド花月)に初めて行ったら、そのとき吉本新喜劇に松浦景子さん(バレエ芸人)が出てらして、舞台でバレエを踊って見せてくれたんです。そのことを私に話すうちに「この道があったんや!」と。

それまでバレエを学んでいる際も、レッスンの合間に変顔をしたり、笑いを誘う動きを見せるのが好きだった。

小林 バレエの先生から「ふざけるんやったら、吉本に行きなさい!」と冗談交じりで注意されました。私自身、それまで「劇団四季か、吉本新喜劇に進みたい!」と言ったりしてましたが、まさか本当にこうなるとは…。

筒井、小林ともに金の卵9個目オーディションを経て新喜劇入り。気が合う二人でお笑いユニット「ぽじてぃぶらいふ」を結成し、2020年はM-1グランプリにも挑戦。現在の「なんでもいいよ!」につながっている。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。