【前代未聞】20カ月連続ネタ下ろし笑福亭笑利 放浪の旅…われに返った1通のメール

落語家生活丸10年を迎える笑福亭笑利(40)が「20ヶ月連続古典落語根多下ろし公演」に取り組んでいます。月に一度の落語会は昨年3月にスタートし、今年10月のゴールまで、ただいま全力で落語と格闘中。「正直しんどいですけど、その分吸収できるものもありますから」と前向きにとらえています。

お笑い

◆笑福亭笑利(しょうふくてい・しょうり)1983年(昭58)10月1日、京都府宇治市生まれ。NSC(吉本総合芸能学院)26期。同期は、かまいたち、藤崎マーケット、天竺鼠、和牛ら。14年、笑福亭鶴笑に弟子入り。22年2月、天満天神繁昌亭「落語とビジュアルアートのアニュアーレ」最優秀賞(三題噺王)。趣味は城、史跡巡り。特技は紙切り。身長178センチ。

先人が手間暇かけた古典

「20ヶ月連続古典落語根多下ろし公演 笑福亭笑利落語会」は毎月、古典落語をネタ下ろしするもの。

ひとつのネタを高座にかけるまでには、まずそのネタを師匠に聞かせてもらい、徐々に自分の中へと吸収。次に話を師匠に聞いてもらい、いくつかの助言を受けて完成形に近づけていく。師匠のOKを得て、ようやく観客の前で演じることができる。

言葉で言えばシンプルだが、落語の古典は、先人が何十年もかけて積み上げてきたもの。高座にかけ、観客に披露するには、しっかりとした形を作らなければならない。話術、表現力に加えて、上方落語の伝統を背負っていく覚悟と責任が必要だ。

笑利ここまで12回の公演をやってきました。ようやく半ばを過ぎましたが、予想していたよりもずっとしんどいです(笑い)。ひとつのネタを仕上げた直後、次のネタ、さらにその次のネタ、と24時間、追いかけられている気分です。

この企画を発表したとき、周囲からは不安の声が上がったという。「20カ月連続でネタ下ろし? それは無茶やないか」と心配された。

10年の道を20カ月で駆ける

笑利時間的にしんどくなるのは分かってました。元々は2014年9月30日の入門(師匠は笑福亭鶴笑)から、ちょうど10年の節目になるので、落語家として成長するために、あらためて古典落語に取り組んでみるのがテーマでした。

しんどいけれど、今は走りながら栄養を補給している感じです。本来なら10年かかる道を20カ月で駆け抜けるんですから、楽ではありません。ただ、どの会場にもたくさんのお客さんが来ていただいて、それは本当にありがたい限りです。

3月31日には大阪・動楽亭、4月6日には大阪・近鉄アート館と、休む間もなく「20ヶ月連続公演」はやってくる。

落語家になる前は、漫才コンビとして活動していた。NSC(吉本総合芸能学院)26期。同期には、かまいたち、藤崎マーケット、天竺鼠、和牛らがいた。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。