【150秒の青春】幻想的なチアの世界~カメラマン厳選の写真集 目白研心30周年

目白研心「POLARIS」の30周年記念公演(3月22日、なかのZEROホール)は、東京にある伝説のチアリーディング部が歩んできた歴史を感じることができた。笑顔と涙、人の心に響く感動。仲間や恩師への感謝。それらの感情が映された写真に込められていた。日刊スポーツの鈴木みどりカメラマンが撮影した厳選の27枚を卒業生のコメントとともに掲載する。連載の第2回。

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レンズで見た景色
27枚の特別なチア

春に咲く桜の花のような美しさだった。

長く辛い練習を経て目指した青いマットに立つのは選ばれた16人。

どれほど多くの時間を、この仲間と過ごしてきただろう。

演技はわずか150秒。

その一瞬の輝きを追求するために、高校生活をささげてきた。

青春の全ては、チアリーディングとともにあった。

悔しくて涙を流した日。

うれしくて涙を流した日。

いつも側には仲間がいて、支えてくれたコーチがいた。

大舞台に立てなかった選手もいる。

彼女たちも同じように努力を重ね、夢を実現させようとひたむきに練習を重ねてきた。

マットには、そこに立つことを目指してきた全員の魂がある。

その瞬間は、まさしく努力の結晶。

レンズを通してカメラマンが見た光景は、やはり特別な輝きを放っていた。

ひたむきに、1つのことを追い続けてきた人にしかない神秘的な美しさ。

〝POLARISの本当の姿〟が、そこに映されていた。

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。